UVカットフィルムとは
紫外線をカットし、食品の品質低下を防ぐフィルムです。
食品は紫外線や酸素の影響により品質の低下を引き起こすことがあります。油脂は紫外線の影響を強く受け酸化劣化が進行し、天然色素は紫外線に対して不安定なものが多く、変色の問題が発生する場合があります。このような問題に対し紫外線を遮断することは有効な方法であると考えられます。
弊社では紫外線を効率よく遮断し、本来のプラスチックが持っている特長である「透明性」を維持したフィルムの開発に成功しました。当技術によって紫外線による悪影響を防止しつつ、中身を見せたいというお客様のニーズにお応えします。
特長
- 1.一般の透明フィルムと比較して、油脂の酸化を抑制する効果があります。
- 透明なフィルムでありながら、安定したUVカット性能を保持しているため、油脂の酸化劣化速度を抑えることが出来ます。
- 2.食品の退色を防ぎます。
- 天然色素など紫外線によって変色しやすい食品の退色を抑えることが出来ます。
- 3.安全性に優れます。
- UVカット剤が内容物と直接接触することがないので、内容物を汚染しません。
- 4.透明性に優れます。
- UVカット加工を施しても透明で、中身を見せることができます。
- 5.ボイル殺菌が可能です。
- ボイル可能なフィルムにUVカット加工を行うことで、95℃・30分のボイル殺菌が可能です。
- 6.構成を選びません。
- 市販されているほとんどのフィルムに、UVカット加工を行うことができます。
用途
- 油を使用した食材の酸化劣化防止
- 天然色素を使用した変色しやすい食品の退色防止
- 紫外線によって変色しやすい食品の退色防止
Technical Data
- 過酸化物価測定結果
- OPP/CPP構成での測定結果を例として示しておりますが、その他の種類のフィルムでも同様の効果が期待できます。
- ※試験条件:照度1000LUX、紫外線強度2μWcm²
測定値であり保証値ではありません
- 過酸化物価とは?
- 過酸化物の量を表す値で、油脂の酸化劣化の程度を知る指標として用いられています。また過酸化物は、油脂が酸化劣化する時に最初に生成する劣化物です。
- 過酸化物の着色試験結果
- 過酸化物とヨウ化カリウムが反応すると黄色のヨウ素が発生し、ヨウ素の発生量は過酸化物の量に比例します。この反応を利用して過酸化物の目視による比較を行いました。
- なたね油のヨウ化カリウムの反応
●過酸化物とヨウ化カリウムが反応するとヨウ素が発生する。
●過酸化物が多いほど発生するヨウ素の多くなり、黄色が濃くなる。
透過率測定結果
測定値であり保証値ではありません
- 実包試験結果
- ONYブランク・バリアONYブランクにそれぞれUVカット加工を施しました。
その他
UVカットの注意事項
- すべての食品に有効ではありません。
- 必ず実包試験を行った上でご使用ください。