VISION

福助工業のビジョン

次の「包む」のあり方を模索する、
包装資材のソリューション会社へ。

〜 福助工業のビジョン〜

福助工業6代目社長 井上 雄次
福助工業株式会社6代目
代表取締役社長
井上 雄次

日本一の紙のまちで、
ご縁から始まった。

「日本一の紙のまち」として知られる愛媛県四国中央市。紙産業が盛んなこの町で、さまざまな出会いの縁から創業者・井上小次郎は、伝統工芸である「水引」の技術を習得しました。そして1910年、福助工業の前身で元結・水引製造の「井上小次郎商店」を創業したのです。

明治から大正、昭和初期と事業のすべりだしは順調。第二次世界大戦による厳しい時代も、紙糸・紙紐、のし紙の製造に着手するなど事業を拡大することで会社を存続してきました。そして戦後10年頃、日本は急速に高度成長期を迎えます。国内初のスーパーマーケットも誕生。消費文化の到来に呼応するように、2代目社長・井上忠三が紙袋の加工を始めました。これが現在の福助工業の事業につながる原点になっています。

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時代の一歩先をいく挑戦で、
心まで包む製品をつくる。

忠三の口癖は「やってみなはれ」。この精神は、今なお濃く受け継がれており、時代や社会のニーズにあわせた挑戦、事業の拡大を行ってきました。現在の製造品目は、紙製品の他、合成樹脂、ラミネート、食器容器、不織布、それらを複数あわせた複合製品の6部門があります。アイテム数は既製品で7000点、別注品を含めると80000点ほどにもなります。

ただやみくもに事業を広げているわけではありません。 “時代を包み、心を包む‥‥ 一歩先を見つめながら”この企業理念のもと、時代の流れを読み「一歩先行く」包装資材の総合メーカーとして、心のこもった製品づくりに取り組んでいきます。

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レジ袋の有料化、食品ロス。
包装資材のニーズは変わり続ける。

2020年からレジ袋の有料化が開始されました。これにより使用量の減少、ひいては弊社の売上減少も余儀なくされました。しかし、包装資材の需要そのものが減っているわけではありません。包装資材は、ものを運んだり移動させたりする上では今後も欠かすことができないもので、さらに商品を衛生的に保ち、保存期間も長くできる機能などを持っています。他にも装飾を整え商品の販売を促進させるなど、社会的な役割は多岐に渡る。福助工業としてもレジ袋以外に、いろんな製品を企画していますから、各業界のテーマや課題を先回りしてソリューションする製品を提供していくことが我々の使命と言えます。

たとえば、食品業界では「食品ロス」を減らすために、賞味期限をのばす方向で模索しています。食材がより日持ちするよう、真空や密封保存ができるバリア性の高いラミネート製品の開発、品質の向上に注力しています。また、こうした取り組みは別の課題解決にもつながります。2050年には日本の人口が8000万人に減少していると言われており、国内の食材消費量はさらに下降することが予測されます。その時に、海外へ食品を輸出する。日本の美味しい野菜や魚を日本の技術で調理した上でパッケージし、新鮮なまま世界へお届けする。それができれば日本の農業や、水産業、畜産業はもっと盛り上がりを見せるのではないのか。実際にこうした動きはすでにあり、弊社としても取り組んでいきたい事業のひとつです。

他にも、核家族化や、おうち時間の増加による中食の需要拡大によって、簡単にレンジ調理できる容器や、そのまま食卓に出せるような容器の製造も開始。2018年からの3年間で工場を3つ新設するなど、設備投資にも力を入れています。

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世界は「脱炭素」へ。
環境負荷を軽減する製品の開発。

一方、ヨーロッパを中心に「脱炭素」への動きが高まっています。福助工業としても環境負荷軽減の取り組みには積極的に参加。政府方針の「使い捨てプラスチックを2030年までに25%削減する」「バイオ素材使用包材の国内使用量を現状の年間7万トンから2030年までに200万トンに増やす」活動を推進する考えです。

プラスチックの使用量を減らすためにフィルムの厚みを薄くしたり、植物由来の原料を使用した包装資材の製造をしたりするなど、環境負荷の少ない生産技術の開発や環境負荷低減に貢献できる製品の開発と普及に努めています。また、現在は「海洋生分解性プラスチックフィルム」を開発中。微生物によって水とCO2に分解される素材を用いて新たな研究を進めています。

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社員の幸せを守る会社へ。

今後はさらに家族構成が変わり、生活様式が変わり、包装資材のニーズが変化するでしょう。そんな局面を乗り越えていけるのは、課題に向き合う一人ひとりの社員です。つまり、会社が永く繁栄するために、人材の力は欠かせません。だからこそ働きやすい職場を目指していきたい。企業目標で一番大切にしているのは「社員の幸せを守る会社」であること。社員は働いて得た給料で生活をし、やがて結婚し、出産、子育て、職場復帰などを経て、定年を迎える。中には親の介護をしたり、家を建てたりするかもしれない。そんなふうに、社員とその家族の人生のステージに寄り添っていくこと。「この会社に入ってよかったな」「いい人生だな」と心から思ってもらえるよう、みんなで助け合う文化の醸成や、福利厚生、制度のさらなる改善に取り組んでいきたいと考えています。

そして、採用活動も力を入れて取り組んでいることの一つです。私個人の意見ですが、学校の成績が優秀だとか、特別な才能をもっていることよりも、ごく普通の感覚をもった人に来て欲しい。福助工業の扱っている製品は、皆様の生活にとって身近なものばかり。スーパーやコンビニ、毎日目にするものです。だからこそ、普通の感覚で発想することが、世の中に役立つ創造につながると信じています。一人ひとりの人間性を見つめていきたいと思っていますので、素直な姿で受けに来てください。お会いできることを楽しみにしています。

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